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子どもたちの"生きる力"を育み"課題を解決する力"を養う -花王グループの次世代育成の取り組み-

 花王グループでは、「次世代を育む環境づくりと人づくり」をテーマに「環境」「教育」「コミュニティ」を3つの重点分野として社会貢献活動に取り組んでいる。その中で、未来につながる次世代育成の取り組みを紹介する。

■工場・ミュージアム見学を通じた学校教育支援
 子どもたちが社会との結びつきに気づき、自ら考える力を育むことをめざし、小学校の社会科単元(3年:働く人と私たちの暮らし、5年:私たちの生活と工業生産)に連動した、教材の提供、工場見学を含む、学習型の社会科見学プログラムを開発・実施している。2020年は新型コロナウィルス感染症の流行により、3月から全ての工場・ミュージアムで見学を休止したが、花王エコラボミュージアムでは4月より、見学用教材提供を行ない、9月からオンライン配信による見学プログラムを実施している。

■子どもの清潔習慣定着をサポートする手洗い啓発活動
 これまで花王の社員が小学校に赴いて実施してきた「手洗い講座」は新型コロナウィルス感染症の流行により2020年度は中止したが、先生ご自身で授業を行なっていただけるよう、教材と「手洗いポスター」をお届けするとともに、休校で登校できない児童が在宅でも取り組めるよう、動画コンテンツを自社ウェブサイトで公開した。2021年には新しい生活様式の中で、より多くの小学校が主体的に実践できる内容へと発展させた、新・衛生習慣化プログラム「みんなで手あらい」をスタートさせた。コロナ禍において、小学校低学年の段階で手洗いやマスクをする意味を楽しく学び、衛生習慣を身に付けて欲しいという想いから、新学期スタート時期に合わせて全国の小学校にこのプログラムを案内し教材セットを無償提供している。

■初経教育支援活動の拡大
 1978年の生理用品の発売以来、40年以上にわたって、初経を迎える女の子たちとその家族や小学校に向けた初経教育の支援活動を行なっている。2020年は国内で約71万5千人、海外で約35万8千人の小・中学生に小冊子などの入った初経教育セットをお送りして、初経教育の授業にご活用いただいている。情報が不足がちな視覚に障がいのある子どもたちに向けて啓発用小冊子「からだのノート おとなになるということ」の音訳CDを配布するなど、支援活動を拡大している。

■ピンクリボンキャンペーンを通じがん教育を支援
 認定NPO法人乳房健康研究会主催の「ピンクリボンアドバイザーによるがん教育プロジェクト」を支援している。中学校・高校でのがん教育を実施するもので、日本人の2人に1人ががんにかかるとされる中、生徒たちの健康意識の向上や、その保護者世代への影響も期待されている。

■科学技術の未来を担う人材の育成を応援
 若い研究者の育成を応援するため、自由研究コンテスト「JSEC(高校生・高専生科学技術チャレンジ)(主催:朝日新聞社、テレビ朝日)」に特別協賛を行なっている。2020年は花王賞と花王特別奨励賞を3校6人に贈呈した。受賞校のみなさまと花王の社員との交流を図る「研究交流会」をオンラインで開催し、花王の研究開発についての紹介や各受賞校のみなさまによる研究内容の発表があり、意見・情報交換が積極的に行なわれ、非常に活発な交流会となった。


 花王グループは、今後も次世代の育成に役立つ活動を行なってまいります。(花王株式会社 品質保証部門 品質保証センター 部長 山野 裕二)

(日本消費者教育学会40周年記念事業「消費者教育実践事例集」より)